Free!最終回感想
今回は、もう、これ単発で…。
進撃の巨人は、書けたら書きます。そういえば、公式ガイドブックの新しいのも買ったまま、まだ読めてないよぅ…
そして、今日は友人と遊ぶ約束をしていて、次の火曜日と水曜日には、登山を交えた宿泊研修に行ってまいります。というわけで、少々忙しいわけですが、何が何でも感想は書いてやろうと思っているわけで…でも、絶対進撃もFree!長くなるので、二兎を追ったら今回一兎も完成しないぞ…と思ったわけです。ていうか、Free!がアホみたいに長くなるのは、目に見えてるので…。
それではいってみましょう。
※これはあくまでも個人的感想です。中にはキャラクターに対する批判的な言葉も出てきます。それでもいい、という方だけ、自己責任で閲覧をお願いします。
Free! 最終話 「遙かなるフリー!」
まずは、何はともあれこれだけ楽しませてくれた、Free!という作品に感謝です。まさか、全部配信されてるラジオ聴いたり、BDやドラマCDまで買ったりするなんて、自分でも本当に思ってませんでした。ストーリーも面白かったし、絵もすごく綺麗だったし、キャラクターも魅力的だったし、まこちゃんがかわいくてかわいくて、ほんとどっぷり浸かってました。これだけの作品を作ってくれたスタッフの皆さん、キャストの皆さんに、全力で感謝です。本当に楽しませてもらいました。ありがとうございました。そして、ラジオのおかげで島﨑信長さん、鈴木達央さんも大好きになりました(笑)。ありがとうございました
それでは、本編の感想です。
第11話の終わり方が衝撃的だったので、嫌な予感はしてたわけですけど…まさか、こんな展開でもってくるなんて…って、最終回をリアルタイムで見終わって、思わず叫ばずにはいられなかった紫月でした。もう、怜ちゃんが、怜ちゃんがね…
ずっとこの作品に関しては、まこちゃんまこちゃん言ってた紫月でしたけど、この最終回ばかりは、もうぜんっぶ怜ちゃんに持ってかれました。もちろん、まこちゃんもかわいかったし、最後まで大好きでしたけど、怜ちゃんが男前すぎて…ほんとに…この物語に怜ちゃんがなぜいたのか…この最後の為なんでしょうねぇ…。それでも、いろいろ理由もあって理性的に考えて、今回はこのハッピーエンドでよかったんだとは思えるんですけど、それでもすっごくつらかったのです。感情っていうのは、なかなか思うようになりませんね。正直今まで、愛着はあっても、頭でっかちで残念な子だと思っててごめん、怜ちゃんかっこいいよ、大好きだわ
この最終回では、一部の人に叩かれやしないかとひやひやものの紫月ですが…好きな作品だっただけに。だからこそ、第2期で、今度こそ怜ちゃんが報われる、全員が全力を尽くして終われるハッピーエンドを演出してほしいなぁ、と思ってます。
冒頭は小学生時代の4人。煉瓦にそれぞれの思いを書いたそれが、ちゃんと物語の中で生かされていましたね。まこちゃん、ハルちゃん、凛ちゃんの3つを並べると、「I swim Free For The Team」って、まるでハルちゃんのためにあるような言葉が生まれてくるわけですが、その校庭に似た風景を見て、ハルちゃんが地面に何気なく書いたのは、凛ちゃんが書いた「For The Team」の言葉。チームの為に…ハルちゃんが、そんな思いで試合に臨もうと思ったのは嬉しかった。そこまでハルちゃんが成長してきたんだと思いました。泳ぐことに関しては、自分の思いしか見えてなかったハルちゃんだったから。
提供のバックは、いつも「水」だったんですが、今回は青い空でした。最後はそういうイメージだったし、その点はまこちゃんが見た景色とも近いかなって思いました。とても綺麗な、青い空。
会場の大きなプールに思わず顔をほころばせる岩鳶メンバー。凛ちゃんがいないことは気になってるみたいだけど、まこちゃんの「もうすぐ来るよ」に微笑むハルちゃん。ハルちゃん、本当に表情豊かになったなぁ…。
一方、昨日凛ちゃんに呼び出された怜ちゃんでしたが、江ちゃんはそのこと知ってたの?怜ちゃんの表情が、ちょっとだけ翳ってたけど、笹部コーチの檄でみんなの気持ちも高まって一つになれました。そういうところも、流石コーチですよね。
「フリーでいいんだよ」
うん、タイトルだけに(笑)。
で、岩鳶高校水泳部にまで心配されてた凛ちゃんですが…凛ちゃんはねぇ…ほんと今回は…。今までも、いろいろとがんじがらめになりすぎて、周りに一杯心配かけて迷惑かけてきたと思うんですけど…色々凛ちゃんは頑張らなきゃいけないって思いました。紫月は個人的に似鳥くんはあまり好きになれずにいたんですけど、その理由は、凛ちゃんのことをひたすら慕ってるところだったんだと気が付きました。自分が、凛ちゃんにそれだけの魅力を感じることができてなかったから、何でそんなに凛ちゃんに…って思ってたのかもしれないです。でも、そんな凛ちゃんに、一生懸命声を掛けて、励まそうとする似鳥くんって、すごく一途な子だなって思いました。これだけ素っ気ない態度取られて、八つ当たりもされて、それでも見放さないなんて、なかなかできない。それだけでもすごいと思います。
リレーを外されたこと分かって、なかなかバスから降りない凛ちゃんに、一生懸命、全国大会がまだある、フリーに絞って頑張ってくださいって、健気だと思いますよ。それに向かって、凛ちゃんは「うっせぇ」って…反抗期か
相手は後輩だよ…。荒れてんのは分かるけどさ…。
そんな状態で臨んだ凛ちゃんのフリー。江ちゃんが遠目から見ても、その表情がおかしいってことは分かるくらいで…。凛ちゃんはキック力が売りだから、飛び込みとターンが強いわけだけど、その飛び込みで失敗。
「スタート出遅れた」
「凛ならターンで取り戻せる」
まこちゃんとハルちゃんも、あれだけ荒れた凛ちゃんに散々振り回されてきて、それでも気にして、応援してくれる。その力を信じてくれてる。だけど、その目の前で、どんどん遅れていくばかりの凛ちゃん。圧倒的に遅れて、酷く呼吸も乱れて、レースが終わってすんなりプールから上がることすらできない様子を見かねて、飛び出した岩鳶メンバー。ほんと優しいよね、この子たち。怜ちゃんだって、凛ちゃんという存在に振り回されたのに…。それでも躊躇いもせず、迷わず凛ちゃんを心配する。
で、そこまで心配されてる凛ちゃんがね…。まだへこんで泣いてたらかわいいと思う。けど、更に荒れる荒れる。まぁ、高校生の男の子だから、そうなるのかもしれないけど、そんなメンタル弱くて、世界とかオリンピックとか、無理でしょうよ。必死で追いかけてきてくれた似鳥くんに、力任せに物を殴ったり、ごみ箱蹴散らかしたり、怒鳴り散らしたり、酷い仕打ちだよ。それじゃあ似鳥くんが可哀想だ。挙句の果てに飛び出した言葉が
「もういい、やめだ水泳なんてやめてやるよ
」
お前はぁああああああああああああああまたそれかぁ
怜ちゃんに、それでハルちゃんが競泳を辞めてしまったことを聞かされたんじゃなかったのか。それでハッとしたんじゃなかったのか。自分の中で消化しきれない、自分への嫌悪感を、どうしてそんな風に周りにぶつけるの。それはやっちゃダメなことだ。自分はこの程度の人間だって、確かに今現在はそうだよ。酷い有り様だと思うよ。でも、だから周りに当たって何になるの。周りの人間を傷つけて…自暴自棄になったら何してもいいの?ついでにやめてやるって、誰のために?誰のためにやってて、誰のためにやめるの。水泳をやるって決めたのはあんた自身でしょう…と、懇々と凛ちゃんに説教してやりたかった紫月です。スミマセン、ネガティブでスミマセン。でも凛ちゃんは…優しくしてくれる周りに甘えすぎだと思いました。しかも、それすら見えてないのが残念。
そんな荒れた様子を見てしまった岩鳶メンバー。凛ちゃんがリレーメンバーを外されたことも、水泳やめるって怒鳴り散らしたのも、聞いてしまいました。
ハルちゃんにとっては、それは再び訪れた絶望。中1の時に、凛ちゃんが自分に負けて「もう水泳やめる」って言った一言で、自分が何のために泳ぐのか分からなくなって、競泳もやめ、泳ぐのが好きで、水が好きで堪らないのに、そこから無理矢理遠ざかろうとした。そして、また目の前で、凛ちゃんが水泳なんてやめるって言う。
その一言で、ハルちゃんを心配したのはまこちゃん。まこちゃんは、ハルちゃんがどれだけ凛ちゃんを認めているのか、凛ちゃんと泳ぐことを楽しみにしてるのか、理解していますよね。そして、案の定、ハルちゃんもへこんでしまいました。県大会でみんなとリレーを泳ぐことで、やっと「もう凛とは泳げない」っていう闇から抜け出せたのに。また同じだ。こうなったハルちゃんを引き上げるのは難しいですよね…。前回も、一体どれだけかかったと思ってるのさ…
そこで口を開いたのは、怜ちゃんでした。凛ちゃんが、中1の時に水泳をやめると言ったのは、ハルちゃんに負けたせいではなかったこと。ハルちゃんと対決したことで、もう一度水泳をやってみたいと思ったこと。
でも、怜ちゃんがすごかったのは、凛ちゃんに聴かされたことだけを鵜呑みにしたんじゃなかったことです。凛ちゃんが心の底でもつ願望すら、見通していました。
「結局、勝負なんてどうだってよかったんだ。もう一度リレーを泳ぎたかったんだ。遙先輩たちと…最高の仲間たちと」
ようやく顔を上げたハルちゃん。
「なぜ解る」
「それは…僕も彼と同じ気持ちだからです」
ちょっとだけ困ったように、照れたように笑う怜ちゃん。…怜ちゃん自分の気持ちで一杯一杯の周りに対して、なんて大人なんだろう。何て冷静に見られるんだろう。凛ちゃんの気持ちだけでなく、ハルちゃんの気持ちまでも。
「遙先輩だって同じなんでしょう。勝負なんてどうだっていい。一緒に泳ぎたい人が、いるんでしょう」
その言葉に、ハッとさせられたハルちゃん。しばらく躊躇って、それでもきっぱりと
「凛と…泳ぎたい」
うぅっ…
同じチームの一員として頑張ってきた怜ちゃんが、どんな気持ちでそれを聴いたのかと思うと、切なくてたまりません。怜ちゃん自身、最初からその答えを聞くつもりで訊いているのだし、やっぱり、と思ったんだと思うけど。それでも、眉を下げて、少し目を潤ませるのが、すごくつらかったです。このチームで泳ぎたいのだと、言ってくれたらよかったのに…。でも、ハルちゃんの根底には、小学校の時からずっと、凛ちゃんへのこだわりがあるんですよね。嘘つかれても困るけどさぁ
「このままでは、凛さんは本当に水泳を辞めてしまいます。救ってあげられるのは、遙先輩たちだけです」
「でも…俺たちにどうしろって…」
困っちゃうまこちゃんは、怜ちゃんが提案しようとしていることが、本気で分からなかったんじゃないかと思いました。その分、やっぱり紫月はまこちゃんに好感をもちました。だって、その選択肢が存在しないくらい、まこちゃんの中には、怜ちゃんと一緒に泳ぐことが当たり前だったのだから。
「まだ分からないんですか理論的に考えて、答えは一つしかありません
」
この瞬間から、紫月、呼吸困難。いややん、そんなの。分からへん。理論的に考えたって、どう考えたって、そんな選択肢は嫌や。
「怜…本当にいいんだな」
ハルちゃんっ…嫌だよ…そんなの
それなのに、当の本人が、いつも通り眼鏡を上げて自信満々の笑みで
「ハイっ」
え…ええぇ…何で…怜ちゃん、潔すぎるでしょ…凛ちゃんと同じ思いで、最高のチームで泳ぎたいと思ってるのは、怜ちゃんもでしょ…
それなのに、凛ちゃんが荒れてるから、凛ちゃんが自分の思いと自己嫌悪で水泳から遠ざかろうとしてるからって、そのために身を引くというの?どうしてそれができるの。どうしてそんなに器が大きいの。どうして凛ちゃんのために、そんなつらい選択肢を笑顔で自分から提案できるの
ほんと、大人で男前で…そんな怜ちゃんが、つらくて苦しかったです。
凛ちゃんを追いかけて行ったまま、リレーの召集時間になっても戻ってこない岩鳶メンバーに、ハラハラする応援席。その時に、同じく駆けずり回っていた岩鳶メンバー。反則で、失格になるの分かってて。ここまで頑張ってきたものを全て無にすると分かっていて。応援に来てくれた人たちを裏切ってしまうことも分かっていて。それでも全てを、凛ちゃんのために投げ出す、そのために、凛ちゃんを探す。そんなに凛ちゃんの存在は大きいの…?そこまでする価値が、凛ちゃんにはあるの?そんなところは、手放しでは応援できなかった紫月です。ずっと息をのんで見守ってました。
もう少しでリレーの召集に間に合わなくなると思った瞬間、ハルちゃんの脳裏によぎったのは、朝自分が立っていた場所でした。思い出のあの校庭…プールの隣に桜がある、その風景。そして、凛ちゃんはそこにいた。そこまで必死に駆けて来たハルちゃんに、ハッとしたのも束の間、結局暗い表情になって、暴言。
「ハル…何しに来たんだ。無様に負けた俺を笑いに来たか」
リレーの召集時間が迫ってるのに、わざわざそんなことしに来るわけないだろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
荒れる凛ちゃんに、冷静に力強く、必死に訴えかけるハルちゃん。
「俺も分かったんだ、気づいたんだ。何の為に泳ぐのか、誰のために泳ぐのか」
そんなハルちゃんに殴りかかる凛ちゃん、もうほんとに…殴られずに、拳をキャッチするハルちゃんさすが、運動神経いいな。でも、殴ってたら凛ちゃんは本当に選手としてお終いだ。ここは殴らせなかったハルちゃんを称えたいところ。地面を転がって、泥だらけになって、桜の木の下まで来た時に、凛ちゃんが目に留めたのは、朝ハルちゃんが書いた「For The Team」の文字でした…。
やっと攻撃が止まった凛ちゃんに、静かに話しかけたハルちゃん。ようやくその言葉が通じたね…。そして、初めて凛ちゃんが自分の奥にあった本音を言えた。
「俺も…お前らと泳ぎてぇ…」
ぽろぽろ涙を零して、何度も言う凛ちゃんに、ハルちゃんはそっと微笑みました。やっと素直になれたな。そんな感じかなぁ。でも、今更遅い、と項垂れる凛ちゃんに、
「いや、遅くなんかない。行こう、凛」
そこへ駆けつけてきた岩鳶メンバー。そこで怜ちゃんが、演技がかってるくらいにいつも通りのちょっと上から目線で。
「全く、あなたを見てるとイライラするんですよ。泳ぎたいなら泳げばいい」
それをやろうと思ったら、怜ちゃんが引くしかないんだけどね
「凛。来い。今度は俺が見せてやる。見たことのない景色を」
かっこいいね、ハルちゃん。かっこいいわ。咲いてもいない桜が舞い散るくらい。
メドレーリレーぎりぎりで間に合った岩鳶メンバー。まずはまこちゃんのバックから。ここでとんでもないミスがあったようですが、誰ですか、色指定(笑)まぁ、発売されるBDでは修正されると思いますので、追及はしないでおきましょう…。唯一飛び込みじゃない背泳って、スタートがかっこいいな~って思います。もちろん、飛び込みもかっこいいんですけど、あの背中を反っていくのが何とも言えず。あれ、前も書いたかな?
小学生の時のリレーでまこちゃんが感じていたのは、「水の中に潜んでいる恐ろしいもの」から、逃げるように泳いでいたのに、バックで泳ぎ方を変えたら、それを感じなくなった、っていうものだった気がしますが、今回も、やっぱり最初は水の中が暗闇で、まこちゃんにとってまだ「水」というものが決して自分の味方ではない…って感じでしたね。でも、水から出た時に美しい空が見えて、思わず嬉しくなりました。この空…とても綺麗で、まこちゃんがそれを見られたのならいいか…って…思いました。見たことのない景色、見られたのかな。
渚くんが、小学生の時のリレーで感じたのは、まるでみんなが一緒に泳ぎながら、導いてくれてる感じでした。今回は、イルカが、シャチが、鮫が、そしてちゃんと蝶々も、渚くんを導いてくれましたね。嬉しくなって追いかけた渚くん。これが、渚くんの「見たことのない景色」かな?ちゃんと小さいながら、怜ちゃんのモチーフである蝶がいてくれたのが、嬉しかったです。
この時点で強豪校差し置いて3位。次は怜ちゃん…と思いきや、スタート台に上がったのは、凛ちゃん。岩鳶応援席も、鮫柄応援席もびっくり。ですが、凛ちゃんは今までの中で最も落ち着いた状態で、そして嬉しそうに水面を見ました。渚くんのタッチと同時に、綺麗な飛び込み。
「フリーでいいとは言ったが、フリーダムすぎんだろ…」
呆れた笹部コーチの横で、冷静な一言。
「入水角度が5度足りませんが、まあいいでしょう」
「なんでお前がここにいんだよ」
怜ちゃんってば…
驚くみんなに
「話はあとです。今は応援を。江さん」
ほんとにねぇ…怜ちゃん…。そこにいるのは、自分だったはずなのに。
鮫柄学園では、その泳ぎに目を瞠る御子柴部長の姿が。
「…速い」
たぶん、凛ちゃんが本気で、ベストコンディションだったことは、これまで一度もなかったので、御子柴部長も初めて見る泳ぎだったに違いありません。それくらい、ずっと凛ちゃんは迷走してましたから。
凛ちゃんの見た景色は、暗闇からの眩しい光。やっと暗闇から抜け出したんだね、凛ちゃん。そして、タッチと同時に飛び込むハルちゃんの姿。小学校の時と同じ、あの景色。
泳ぐハルちゃんは、OPと同じように水に浸かる心地よさ、そして、そんな自分を励まし、後押しする仲間の声。まこちゃん、渚くん、怜ちゃん、そして、凛ちゃん。そんなハルちゃんは、速い速い速い速い。タイムをぶっちぎって、なんと1位でゴール
そんなハルちゃんに手を差し伸べたのは、笑ってるくせに泣きそうな顔してるまこちゃん。ここで凛ちゃんが手を差し伸べたら、ちょっと違うかなって思ってたので、この役はいつでもまこちゃんだったのが嬉しかったです。その隣では、同じような顔してる渚くん。こっちはもう泣いてます。
まこちゃんに引き上げられ、にこっと笑い合ったハルちゃん。そんなハルちゃんに飛びついてきたのは、小学生の時のままの、純粋な凛ちゃんでした。ずいぶん逞しくなったのに、やっぱり凛ちゃんはこういう子なんだね。オーストラリアに行かなければ、ハルちゃんやまこちゃんと同じように日本で中学に進学してれば、何の遠回りもせずに、こうしていられたかもしれないのに。ずいぶん回り道をしたこと。
感極まって、ハルちゃぁーんと叫びながらハルちゃんの背中に飛びついた渚くん、そして、涙を浮かべながら渚くんもハルちゃんも凛ちゃんも全部まとめて抱きしめたまこちゃん。ほんと、まこちゃんの身体って逞しいよね感情豊かなまこちゃんだけど、こんな風にしたことは今までないんじゃないかな。嬉しかったよね。思い出の中の、キラキラ輝いてた凛ちゃんが戻ってきてくれて。ハルちゃんが、最高の泳ぎを見せてくれて。この結果が、たとえ幻になると分かっていても。
昔の、あのリレーで優勝したときのように、嬉しそうに楽しそうに仲間と笑いあう凛ちゃんの姿は、多分江ちゃんが見たかったもの。ずっと。怜ちゃんの潔い判断で、江ちゃんもやっとその願いを叶えることができました。岩鳶応援席で、複雑ながらも感動を味わうみんなの横…4人で笑い合うのを見ながらの怜ちゃん。にこりともせず、じっと見つめて。そして、やっと微笑みました。
「本当に…美しいですよ、あなたたちは」
何で笑えるのか…自分の取った選択に、納得はしてただろうけど…悔しかっただろうに。ほんと、怜ちゃん男前だね。できれば、4人には、怜ちゃんの方を見て欲しかった。怜ちゃんも含めて、5人の力でのリレーであってほしかったです。
試合が終わって、結局失格になってしまった岩鳶チーム。まぁ、この強豪校の中で、怜ちゃんがいる以上、岩鳶チームが決勝に残るとか、そういうのはまだまだ遠かったかもしれないし、凛ちゃんが出たことで、結果がそう変わったわけじゃないかもしれないけれど。あまちゃん先生も役員の人にこってり絞られたみたいです。そりゃそうだ。
「でもまぁいいわ。無茶と無謀は若者の特権だし」
あまちゃん先生って、いつもそういうスタンスですよね。ハルちゃんは最初に、夢破れた人間が生徒を教えるって…って悲観してたけど、いい先生だと思います。責めるばかりじゃなく、ちゃんと教え、導いてくれるところもある気がする。笹部コーチも、一生懸命教えたのに、それが報われなかったわけで…それでも、どうこう言わずに、受け入れようとしてくれるのが素敵です。
鮫柄の方では、凛ちゃんが御子柴部長に素直に謝って、勝手なことをした責任を取って退部する、と言いました。そして、散々当り散らした似鳥くんにも、素直に謝りました。うん…素直な凛ちゃんは、基本いい子なんだよね~。自暴自棄にさえならなきゃねぇ…。
で、ここも御子柴部長はさすが。
「許さんお前には別の形で責任を取ってもらう。さっきの泳ぎ、今度はうちのチームで見せてみろ
」
器でかいなぁ、この人も。あんな勝手なことしといて、散々暴れといて、それでも全部許して、次は鮫柄でのリレーも泳がせてやるって。まぁ、実力主義だからね、この人(笑)。でも、凛ちゃんの精神がちゃんと安定したことを見抜いたんだと思います。
散々当り散らした似鳥くんにご褒美なのか、凛ちゃんは「愛」と呼び方を変えてくれました。似鳥くんは嬉しそう。とりあえず、報われてよかったね。こっちも「凛先輩」に変えました。凛ちゃん、鮫柄にもいい仲間がいっぱいいるってことに気づいたから、もう大丈夫だよね。岩鳶のメンバーと、江ちゃんと、そして似鳥くんと、何気に御子柴部長と…みんなが凛ちゃんのことを支えててくれたんだよ。そのことを、二度と忘れないでほしい。
岩鳶メンバーも、来年再びこの大会まで来ることを誓いました。当然です。怜ちゃんが、あんなに練習したのに、泳げなかったんだから。このままでいいはずないです。今はまだ力不足かもしれないけど、怜ちゃんならきっと一生懸命練習して、勉強して、みんなの足を引っ張らない、立派なチームメイトになれるよ
ということで、2期絶対要りますよね
EDは何と新曲。爽やかな曲の中で、戻ってきた彼らの日常が描かれてました。ピザの配達してる笹部コーチに、練習してるみんな。部室でマリンちゃんの雑誌見つけちゃって、青ざめてる江ちゃん(笑)。あれって絶対、笹部コーチの仕業ですよね(笑)。高校時代に持ち込んだものなのか、コーチしてる時に持ち込んだものなのかは知らないけど。
この日常が岩鳶高校の風景で、嬉しかったです。怜ちゃんを大事にしてくれてると思ったので。シャンプーしながら遊んじゃうのも、屋上でお昼(?)を一緒に食べてるのも、海辺で夜空を見上げてるのも、いつも4人。怜ちゃんの勇気ある行動で、岩鳶チームの絆は前よりずっと深まったんだと思います。
で、岩鳶高校にやって来た凛ちゃん。一瞬、転校ごっこなんかしてるから、びっくりしたけど、どうやらリベンジ合同練習だったみたいです。あいさつ棒読みの凛ちゃんに、渚くん、怜ちゃん、まこちゃんからダメ出し連発(笑)。そこへ、何遊んでるの、とかふざけてないでと江ちゃんからもダメ出し(笑)。
「前回の合同練習の雪辱戦です。美しいバッタを見せてあげましょう」
「言ってくれるじゃねぇか、怜。こっちこそ見せてやるよ。鮫柄の最高のチームを」
このやり取りは、嬉しかったです。凛ちゃんが、怜って呼んでる
お互いに「自分のテリトリーに踏み込んでくる部外者」だったけれど、これも怜ちゃんのおかげで、そうじゃなくなったんだなって。自分のために全部をかなぐり捨てて身を引いてくれた怜ちゃんのことを、凛ちゃんは大事に思ってくれてるんだって、そう思いました。で、この一連の転校ごっこに、最後まで無関心だったハルちゃん、さすが(笑)。
最後に、凛ちゃんとハルちゃんの会話で、凛ちゃんは自分の夢としてオリンピック選手になることに向かい始めていることが分かりましたが、ハルちゃん自身も、何のために泳いでいるのか、確信がもてたみたいでありながら、はっきりとは言葉になってませんでしたね。でも、その代わりに映ったのは、部室での一枚の写真。失格になったリレーの後で、怜ちゃんも入って、みんなで笑う姿。ハルちゃんだけは、やっぱり横向いちゃって笑ってないんだけど、それも小学校の時のあの写真と一緒。ただ違うのは、みんなが高校生であることと、何と言っても怜ちゃんがいることです。大事な仲間が一人増えた。ってことですよね。
最後のEDカードは、やっぱり笑わないハルちゃんの周りで、みんなの元気な笑顔で、See you next summerだったので、来年の夏まで待てってか、とか思ったんですが、待つから、今度は怜ちゃんを含めた岩鳶チームのリレーと、ベストコンディションの凛ちゃん擁する鮫柄のリレーを見せて欲しいです。
というわけで、最後は幸せな気持ちで見ていられました。きっと、EDで怜ちゃんが岩鳶の一員としてすっかり溶け込んでいたこと、そして、凛ちゃんに名前で呼ばれていたこと、あの写真に、怜ちゃんがちゃんと映っていたことのおかげ。凛ちゃんのために、全てを犠牲にしてくれた岩鳶高校のみんな、そして怜ちゃん、その甲斐あって、凛ちゃんが健全に戻れてよかったね。本当によかった。その後、こうしてみんなで楽しく幸せに高校生活を送れるようになったのだから。
この最終回に関しては、かなり凛ちゃんに厳しいことを書いた紫月ですが、たくさんの人を犠牲にして、それでも支えてもらった凛ちゃんが、今度はそれを返せるといいかなって思います。似鳥くんにしろ、岩鳶チームにしろ、怜ちゃんにしろ。もう、ひねくれて拗ねたら許さないからね
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